ママにとって子育ての醍醐味は、なんといっても「子どもの成長を実感できること」。
たとえ、その成長がゆっくりであっても、その小さな成長の一つ一つは嬉しいものですよね。
過保護ママの私も、ムスメが見せてくれる成長をいつも嬉しく感じているものの、ASD(自閉症スペクトラム)を抱えるムスメの成長は、山あり谷ありの、ゆっくりペース。
時には、ASDの特性を感じさせるムスメの成長に不安に感じてしまうこともあります。
でも、今回、ムスメが英語暗記大会に挑戦した経験を通して、
と、改めて感じることができました。
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中学生英語暗唱大会・スピーチコンテストとは?
今回ムスメが参加した中学生英語暗唱大会・スピーチコンテストは、毎年秋に各都市(地区)で開催されています。
英語に興味を持つ中学生や海外からの帰国した中学生の方が、学年それぞれの英語レベルに応じた物語の一部の暗唱やスピーチをステージ上で披露する大会(コンテスト)です。
当然のことですが、暗唱やスピーチは全て暗記!
1年生でも1人2~3分の発表時間となるので、暗記するボリュームもかなりの量になります。
参加したみなさんの暗記力、そして発表力は、中学生とは思えないほど本当にすばらしいものでした。
「私、やりたい!」|ASDのムスメが参加を希望したワケ
今回は中学校の英語の先生からお声をかけて頂いたこと、そしてムスメが「私、やりたい!」と希望したことで、初めての参加となりました。
ムスメが「やりたい!」と希望した理由は、「中学生になって、新しいことに挑戦したかったから」ということでしたが、本当のところは別にあったかもしれません。
とはいうものの、小学生の間はステージに上がることさえ嫌がっていたので、今回のムスメの参加希望を聞いて、過保護ママは「本当に大丈夫なのかしら…」と心配でした。
でも、大会当日、ステージ上でを発表するムスメの姿は、過保護ママの心配を吹き飛ばすほど堂々としていて、壁をひとつ乗り越えることができたような頼もしいものでした。
入賞はできませんでしたが、ムスメ本人から「やりたい!」と希望したことに最後まで挑戦できたことは、ムスメにとっても、過保護ママにとっても、大きな自信に繋がる良い経験になりました。
過保護ママも驚いた!聴覚過敏を生かした”音”優先の暗記方法
今回、ムスメを見ていて驚いたのが、圧倒的に”音”優先の暗記方法だったこと。
いつもは悩まされている音への過敏さですが、今回はこのASDの特性を最大に生かして、英語独特な発音、アクセントなどを、”音”としてきちんと聞き分けて、頭にインプットできていたようです。
ムスメが日に日に上達していく姿、そして、自信をつけていく姿を見るたびに
と、改めて思いました。
そして、ムスメの聴覚の良さと同時に驚いたのは、ムスメのいつも手にしていた原稿プリント。
先生からご指導頂くたびに書き込まれたアクセントや発音、スピードなど様々なポイントの数々で、大会当日を迎える前のかなり早い段階で、まっくろのボロボロになっていました。
中学1年生でここまで地道に努力するのは、とても大変なことだったと思います。
リスニング、リーディングの両面から英語に取り組んだムスメの努力と集中力に、計り知れない可能性を感じずにはいられませんでした。
特性を生かして!ASDの可能性は必ず広がる
今回改めて実感したムスメの耳の良さや集中力は、英語の習得に苦労しながらもアメリカ留学経験をした私から見ても、本当にうらやましい限りの才能。
その才能をもつムスメには、聴覚過敏という特性を生かしたリスニングをメインにした英語学習法が合っていることを確認できたように感じます。
ムスメ自身も自分でリスニング学習の方が楽だと感じているようで、以前に比べて英語への興味も増したようですし、お気に入りの映画DVDも英語で観る機会も増えてきました。
特性に合わせた学習方法に、正解や間違いはありません。
でも、ASD(自閉症スペクトラム)の子どもを持つ保護者のなかには、特性があるために子どもに合った学習法が見つからずに悩んでいる方も多いかもしれません。
もちろん、過保護ママの私も、ムスメの学習法にいつも悩んでいるママのひとり。
悩んでいる中で、今回ムスメの特性に合った英語学習方法を見つけることができたことは、とても大きいターニングポイントになったような気がします。
もしかすると、今回発見した特性のメリットを、他の教科の学習や将来の夢の実現にも生かせるかもしれませんものね。
そう考えると、ASDの特性を強みに生かすことができれば、ムスメの未来への可能性は今思っている以上に大きく広がるように思えて、ムスメの成長がますます楽しみになってきました。
<画像提供元: pixabay>